株式投資を始める前に知っておきたい5つのこと

資産形成/資産運用

ワクワク家 夫婦の会話

今まで金融商品は投資信託しか持ってないけど、ちょっと株式投資にも興味が出てきたんだよね。

私も興味はあるけど、難しそうでちょっとためらっているの。

始めるまえに、きちんと勉強すれば怖くはないと思うんだ。

一緒に勉強してみる?

 

株式投資は、専門的な知識が必要でハードルが高いと考えている方も多いようですが、最低限のルールを知っておくことで、投資初心者でも株式投資を始めることは十分可能です。株式投資を始める前に知っておきたい5つのことをお伝えします。

 

1.株式投資の仕組みを知っておこう

 

まずは、株式投資の「仕組み」を知っておくことが大切です。株式市場の全体像や投資で得られる利益についてみてみましょう。

 

■株式市場の全体像

株式の購入は、会社に出資して「株主」になることです。事業活動に必要な資金を調達するための手段である上場株式は、証券会社を通じて売買することができます。株価は、需要と供給によって決まり、「買い」(需要)が、「売り」(供給)より多ければ株価が上がり、その逆では株価が下がります。

 

■株式投資で得られる利益

主な権利(利益)には、配当を受ける権利、株主総会での議決権、企業によっては株主優待があります。また、株価の値上がりによる利益が見込めます。一方、義務としては、出資した資金の限度で責任を負います。つまり、株価の値下がりによる損失や倒産ということもあり得、出資金の元本は保証されないということです。

 

2.株式の買い方やコストを知っておこう

 

株式を購入するには、証券会社に口座を開設する必要など、独特のルールがあります。コスト面と合わせて、最低限のことを知っておきましょう。

 

■口座開設と税金について

証券会社に口座を開設する場合、特定口座、一般口座、NISA口座から選択でき、納税の取扱いなどが異なります。NISA口座は、年間120万円を上限とした投資額に対する譲渡益や配当が非課税となります。他の金融機関等でNISA口座を開設していなければ、NISA口座を開設し、加えて、特定口座を開設しておくのがおすすめです。

 

特定口座にも2種類あります。譲渡益(売却による利益)に対する税金が源泉徴収で差し引かれる「源泉徴収口座」は、手間のかからないのがメリットですが、他の所得や控除とともに確定申告をする場合には「簡易申告口座(源泉徴収なし)」を選択しましょう。

 

【特定口座の「源泉徴収口座」と「簡易申告口座」の主な違い】

なお、「配当金」は、源泉徴収されるため、税額計算や納税手続を行う必要はありません。

 

■株式投資のコストと証券会社の選び方

株式の取引にあたっては、売買手数料がかかります。通常、取引の成立した金額(約定金額)によって手数料が設定されています。この売買手数料は、証券会社によって異なり、また、同じ証券会社でも、取引方法によっても差がみられます。手数料の高い順に、店頭取引>コールセンター扱いの取引>オンライン取引となります。ネット系証券会社では、1日に複数の取引をする人向けに、1日約定制の設定や、100万円までなら手数料0円などさまざまです。

 

最近のネット系証券会社では、コールセンターが充実しており、オペレーターへの電話相談やオンライン上でのチャット質問も可能です。対面が安心という方は、証券会社の店頭での取引から始めてみるとよいでしょう。

 

株式の一般的な取引は、100株を一単元として行われます。例えば、株価が1,000円の企業の株式を購入する場合は、10万円と売買手数料が必要です。

しかし、「るいとう(累投)」といわれる株式積立や、「ミニ株」という単元未満株の投資を利用すれば、少額からの投資が可能です。最近は、たまったポイントを投資する「ポイント投資」も話題となっています。少額投資から始めたい方は、「ミニ株」を得意とする証券会社を選ぶとよいでしょう。単元未満株への投資は、株主の権利が制限されるので、サービスの内容についてよく確認しておきましょう。

 

■株式の買い方

購入したい銘柄(会社)が決まったら、現在の株価や株式市場の値動きなどを参考に、証券会社に「買い」注文を入れ、「約定(取引が成立)」すれば購入できます。注文には、価格を指定しない「成行(なりゆき)」と、価格を指定する「指値(さしね)」があります。株式を購入できるのは、証券取引所が開場している立会時間内のみです。証券会社のオンライン取引では、指値注文状況(指値株価や注文数)をリアルタイムで確認できるので、株式市場の動向を確認しながら買い注文を入れられます。

お勤めの方は、立会時間中に注文を入れるのが難しいため、終値を参考に、その日の夜か翌日朝に「指値」注文を入れておくことをおすすめします。

 

3.リスクがあることを心得ておこう

 

株式投資は、元本が保証されず、株価の下落リスク・倒産リスク・流動性リスク・為替リスクなどのリスクがあります。

短期の株価変動での利益を期待しがちですが、ギャンブル的な投資はお勧めしません。余裕資金で少しずつコツコツ買う分散投資は、リスクも分散させることも可能です。「るいとう(累投)」や「ミニ株」から始めてみるのもよいでしょう。株価は常に変動するため、一喜一憂することなく、余裕のある心を持つことです。同じ業種の株式は、環境変化の影響により同様の値動きをすることが多いため、投資対象業種を分散させておくと、株価の下落リスクを低減することができます。

 

4.銘柄選定は、身近な企業からチェックしてみよう

 

上場会社は、東京証券取引所の一部だけでも2,000社を超え、投資先企業を選定するのは、至難の業です。初めての銘柄選定は、自分が利用している商品やサービスなど身近な企業から選ぶのがおすすめです。株式投資の本質は、企業を投資で応援することですし、企業によっては、株主優待で、愛用している商品が送られてくるという楽しみもあります。

企業オフィシャルサイトの投資家向けページなどを参考に、事業内容・中期経営計画や株価情報・財務情報などを確認します。近年はESG投資への関心が高まっているため、SDGs関連への取組みも確認するとよいでしょう。また、併せて、同業他社との比較や業界研究もしておきましょう。

 

小見出し5 5.利益確定の目標値を決めておこう

 

株式投資は、投資先企業が株式公開企業として存続する限り、基本的には終わりがありません。株式投資を考える場合は、目的と期待する運用利益を明確にしておきましょう。分配金や株主優待を目的に、応援する企業の株式を保有することも有効ですし、〇%程度株価が上昇したら利益を確定し売却するなど、自分なりのルールを決めておくとよいでしょう。

 

まとめ

 

株式投資は、専門用語が多い上にテクニカル分析などの手法もあり、とても奥が深いです。ただし、最低限の知識とルールを決めて、少しずつ実践しながら学ぶことをおすすめします。株式投資を始めたことにより、マーケット情報だけでなく、さまざまな産業や成長分野などへの関心も高まり、視野が広がります。この記事を読んで気になったら、ぜひ始めてみてください。

 

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