初心者必見! 投資の誤解

資産形成/資産運用

イキイキ家妹とイケイ家妻の会話

投資ってお金が減ってしまうから怖くないの?

必ず減るわけではないわよ。

少しずつ時間をかけて資産を作ることができれば、リスクは減るわよ。

へえ、私も勉強してみようかな?

 

「投資しなきゃ」「投資はコワイ」「投資でふやそう」など「投資」にかかわる思い込みや誤解が多く見受けられます。確かに、マネー雑誌も多く、ネット情報が溢れる現在、漠然とした不安のなかで「投資を始めないと取り残されてしまう」という恐怖感を抱くのも理解できるところです。まずは基本的な考え方を理解すること、焦らず自分らしく、一歩ずつ始めていきましょう。

 

「投資しなきゃダメですか」

 

超低金利時代といわれ、銀行に預けていても増えない時代です。普通預金に100万円を1年預けても、金利0.001%とすると10円の利息です。しかも20%(復興税含まず)の税金が差し引かれると8円にしかなりません。そんな時代だからこそ、お金に働いてもらうために、その手段として、「投資」が考えられます。

 

「投資」について、会社経営を例に考えてみましょう。機械の購入や、従業員を雇い入れについて、いつも経営者は頭を悩ませています。会社を存続・発展させるために、利益を見込み、設備投資や人材投資にお金を使います。最新の機械を導入することで、これまでの手間や作業時間を短縮できる可能性、生産量の増加による売上げの増加などが期待できます。一方で、やみくもに機械を購入しても使いこなせなければ、社員の労働時間は変わらず(もしくは手間が増えるだけ)、生産性は上がらない、結果として、投資は無駄で会社は危機的状況となります。人事についても同じですね。どの部署にどんな人材が必要なのか、現在の人材で効率よく、生産性を上げることはできないか、など検討のうえ、必要であれば、人件費アップしてでも人材確保します。つまり、投資をするためには、何のために、必要性があるのか、を検討する必要があるのです。

必要がなければ、また、必要性を感じなければ、投資をする必要はありません。

 

私たちの生活のなかでの「投資」も同じことが言えます。退職後の老後生活において、これまでどおり「貯蓄」で将来に備えることも選択肢です。

ただし、物価上昇なども考慮した必要な金額に達するためには、収入を増やす(労働時間や手段を増やす)ことや支出を抑えるなどの努力が必要です。

 

知っておきたい「投資」と「投機」の違い

 

「投資はコワイ」と言う人がいます。お金が減ってしまう(消滅してしまう)、と思っているのかもしれません。当然ながら、やみくもな資本投下では上手くいくはずはないでしょう。そのまま放置では、なおさらです。何を目的に、どんな方法で、どれだけ資本を投入するのか、をまず考えるべきです。

 

自分自身の考えで価値があると思われるものに資本を投じるのが「投資」です。

一方で、短期的な利益を狙って、一か八かで資本を投じるのが「投機」です。言い換えると、「ギャンブル」ですね。

 

上手くいっている人の真似をしても、自分も上手くいくとは限りません。

1万円で購入した人が1万2千円に値上がりして喜んでいる人がいても、1万5千円で購入した人にとってはマイナスですし、これから購入しようとしても価格変動のリスクがある限り、現在の価格を基準にすると今後の利益に確約はありません。

 

これまでの価格の推移や周期、成長の期待の有無、価格下落時の対応などを検討することがポイントです。投資初心者であれば、大きく値上がりする期待よりも、大きく値下がりのしない投資先を選びましょう。

 

知っておきたい「資産運用」と「資産形成」のちがい

 

混同されがちですが、あらためて考えてみましょう。

私たちの生活のなかで、一から資産を積み上げていくことを「資産形成」といい、築き上げた資産を使って、さらに増やしていくことを「資産運用」といいます。

教育資金や老後資金として必要なのは「資産形成」でしょう。積み上げていくためには、「確実に」元本を増やしていきたいものです。そのための手段としては、元本保証される貯蓄をベースに価格変動の少ないローリスク商品を組み入れて、減らさない資産形成を目指しましょう。

ある程度の余裕資産がある場合には、たとえマイナスになったとしても困らない資産運用を心がけましょう。

 

「投資でふやそう」は、簡単には実現しない 投資にはステップがある

 

前述の「ある程度」には、個人差があるため、一概に「いくら」とはいえません。

金額よりも、保有資産のうち運用に回せる割合は○%など比率で考えるとわかりやすいかもしれません。あるいは、積立額のうち、貯蓄性預金と投資商品の割合を決めるのも有効です。

投資を始めたからと言って、すぐに資産が増えるものではありません。すこしずつ、投資に対する知識と経験を蓄積することで、自分自身の投資スタンスを築き上げること。

自分自身のお金に対する向き合い方が分かると、自分自身の「何を」「どのように」が見えてきます。

 

一括投資よりも、「コツコツ、分散」で成功する投資

 

投資を始める際に、金融資産をすべて「投資(リスク)商品」に注ぎ込む方は、あまりいませんが、他人の意見に影響を受けやすいタイプの方は注意が必要です。キャンペーンや限定といったワードにココロを動かされる場合もあります。

商品の販売会社は、勧誘方針を明確にすること、顧客の利益を第一にすること、投資知識や意向に沿った提案をすることなどコンプライアンスを遵守しなければなりませんが、そうではないケースも散見されているのが現状です。

いずれにしても、一括で一つの商品への投資は、その後の価格変動の影響を受けやすいため、分散投資を心がけましょう。少しずつ継続して購入することで、購入単価が平均化する「ドルコスト平均法」は、成功する投資手法と言われています。

 

まとめ

 

冒頭にお伝えした通り、従来の銀行預金では、今後の物価上昇に耐えられないかもしれません。だからといって、すべての人に、「投資をはじめましょう」とは言えません。

資産形成の手段として、「投資」は有効ですが、自分自身の価値観や目標額から必要性を考えることが大切です。やみくもにお金を投入することは、投資とは言えません。

時には思い通りの成果が得られないことも多くありますが、少しずつ継続することで、知識や経験を増やしていきましょう。資産を増やすことよりも、守ることも大切です。

何よりも、「お金と向き合うこと」がポイントです。