不妊治療しているけど保険には加入できるの?

保険

ワクワク家妻とイキイキ家妹の会話

お姉ちゃん、私まだ医療保険入ってないけど、もし不妊治療することになったことを考えて保険に入ろうかと思っているの。

そうね、入れないことになってしまうかもしれないから、心配なら早めの方がいいかもね。

 

不妊治療もしくは検討中の方にとって、気になるのが保険のことかもしれません。「不妊治療をしているといったら、保険への加入を断られた」という話は決して珍しくありません。実際のところ、不妊治療をしている場合、保険(主に医療保険や生命保険の医療特約)には加入できるのか、調べてみました。

 

100%加入できないわけではない

 

結論からいうと、不妊治療中であっても保険に入ることは可能です。ただし、保険会社の判断によっては断られる場合があります。

 

また、加入が可能であったとしても、子宮や卵巣の病気、妊娠・出産関連で発覚した病気については、保険金・給付金の支払対象外となる「部位不担保」という条件付となることが多いです。

 

なぜ、このような扱いになるのかを説明しましょう。不妊治療は、妊娠や出産と同様、病気ではありません。しかし、ホルモン剤など薬品を使ったり、多くの検査や手術を受けたりなど一定のリスクは伴います。不妊治療が原因で体調を崩す恐れがある以上、健康状態に関する情報の一部として、保険の加入にあたっては告知をしなくてはいけません。告知を受けて、どのように判断するかは保険会社によって異なります。

 

なお、不妊治療をしていることを隠して保険に入ろうとするのは絶対にやめましょう。後になって発覚した場合、告知義務違反として契約が解除されることがあります。保険金・給付金の支払いも受けられなくなるため要注意です。

 

不妊治療中の方向けの保険商品も要検討

 

ここまでの内容を踏まえると、不妊治療中の方が保険に加入する方法として、以下の2つが考えられます。

 

  1. 一般的な医療保険に条件付で加入する
  2. 不妊治療中でも加入できる医療保険に加入する

 

1)は、既に触れたように、子宮・卵巣の病気や妊娠・出産に関連した病気については保障の対象外という条件を設けた上で加入する方法です。

 

ここでは、2)について詳しく解説します。

 

不妊治療中であっても、不妊治療とはまったく関係ない病気やけがをして入院・手術をしたり、万が一のことがあったりした場合には、やはり保障が必要になります。その点に着目し、不妊治療中であっても加入しやすい保険商品を販売する保険会社も出てきました。

 

例えば、住友生命グループの少額短期保険会社・アイアル少額短期保険が販売する「子宝エール」は、不妊治療の女性向けの商品であることを前面に押し出しています。以下の病気で入院・治療を受けた場合を除き、保障が受けられる商品です。

 

  • 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
  • 骨盤腹膜炎
  • 子宮内膜ポリープ
  • 帝王切開
  • 流産(切迫流産を含む)
  • 切迫早産

 

なお、保障内容は以下のようになっています。

出典:アイアル少額短期保険「子宝エール」

 

不妊治療開始前に保険に入るのがベストだけど

 

これから不妊治療を始める予定であるなら、開始前に保険に入っておいたほうがよいでしょう。

 

不妊治療を開始した時点で保険に加入していたのであれば、公的医療保険の適用対象となる不妊治療の費用について、給付金が支払われる可能性があります。公的医療保険の適用対象となる不妊治療の例は以下の通りです。

 

  • 人工授精
  • 採卵術
  • 精巣内精子採取術
  • 体外受精・顕微授精管理料
  • 受精卵・胚培養管理料
  • 胚凍結保存(維持)管理料
  • 胚移植術

 

ただし、不妊治療の保障は、保険会社や商品によっても扱いが異なるため注意が必要です。

「保証の開始日から2年経過後の治療が必要」など、保険に加入してすぐ不妊治療を始めた場合は保障が受けられないケースもあります。商品の説明書を読んだり、営業担当者に説明してもらったりしながら、内容を理解した上で契約しましょう。

 

まとめ

 

実際のところ、不妊治療中に保険に入れるかは、保険会社の判断によります。通常の保険への加入が難しかった場合は、不妊治療をしている方向けの保険も併せて検討する価値がありそうです。

 

また、不妊治療中に加入した場合でも、すぐに不妊治療に関連した保障が受けられるとは限りません。将来、お子さんを設けたいと考えている方は、不妊治療が必要になる可能性も考え、できるだけ早めに保険への加入を検討しましょう。