知っているようで知らないクレジットカードの海外旅行保険

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新婚旅行にいく時、海外旅行保険に入った方がいいかな?

クレジットカードについていることもあるからまずは確認してみたら?

クレジットカードの海外旅行保険は使ったことがなかったけど、補償内容を調べてみようかな。

 

海外旅行の際は、クレジットカードに付帯された海外旅行保険が便利です。条件を満たせば、現地での病気やケガや、万一のことが起きてしまった場合にも補償が受けられます。ただし、補償内容を理解していないと、「こんなはずじゃなかった」と落胆することになりかねません。本記事では、海外旅行保険が付帯したクレジットカードの「知っているようで知らない」話を解説します。

 

ポイント1.補償内容を確認する

 

海外旅行にあたって、クレジットカードに付帯された海外旅行保険で備えたい場合には、まずは補償内容を確認しましょう。

クレジットカードを新規で発行した際に受け取る付帯保険に関する小冊子が手元にあれば、すぐに確認できますが、手元にない場合は、クレジットカード会社のコールセンターに問い合わせて送ってもらいましょう。クレジットカード会社のWebサイトにPDFで掲載されているケースもあります。

 

補償内容において特に確認してほしいのが、「どんな時に、いくらまで補償されるのか」といった担保内容および保険金額です。

たとえば、筆者が使っている「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」の場合、以下のようになっています。

 

出典:株式会社クレディセゾン「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス(R)・カード 海外旅行傷害保険・国内旅行傷害保険・ショッピング安心保険のご案内(補償規定)」

 

たとえば、旅行先で事故に遭い、万一のことが起きてしまった場合には、本人であれば最高で5000万円、同行する家族であれば1000万円まで補償されます。

 

ポイント2.利用付帯か自動付帯かを確認する

 

つぎに、クレジットカードに付帯される海外旅行保険が、自動付帯なのか利用付帯なのかを確認します。

 

自動付帯であれば、そのクレジットカードを持っているだけで補償が受けられます。

利用付帯の場合は、「パッケージツアーの料金をそのクレジットカードで支払う」など、所定の条件を満たした場合のみ補償が受けられることを指します。また、条件の確認も必須です。条件を満たせなければ、無保険の状態になるため気を付けましょう。

 

先ほど紹介した「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」の場合は、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

 

  • 日本出国前にパッケージツアーの料金をカードで支払う
  • 日本出国前・出国後に航空券、新幹線、リムジンバスなど公共交通機関運賃をカードで支払う

 

旅行費用とはいえ、レンタカーやホテル宿泊代だけをカードで支払っても補償は受けられません。

 

ポイント3.他にクレジットカードがある場合の扱いを確認する

 

海外旅行保険が付帯されるクレジットカードを複数枚持っている場合の扱いも知っておきましょう。

死亡・後遺障害保険金に関しては最も高い補償金額を限度として、傷害・疾病治療費などの項目については実際の損害額を限度として、それぞれの保険から按分して支払われます。

複数枚のカードの合算ではないことに注意が必要です。

 

たとえば、以下の2枚のクレジットカードを持っていたとしましょう。

  • Aカード:傷害死亡・保険金3,000万円、傷病・疾病治療費用300万円
  • Bカード:傷害死亡・保険金1,000万円、傷病・疾病治療費用100万円

各カードから支払われる保険金額の上限は以下のようになります。

 

【万一(死亡事故)の場合】

カード名

割合

保険金額の上限

Aカード

0.75

2,250万円

Bカード

0.25

750万円

 

【海外で入院し、実際の治療費が400万円かかった場合】

カード名

割合

保険金の額

Aカード

0.75

300万円

Bカード

0.25

100万円

 

ポイント4.補償内容の上乗せも考える

 

補償額が足りないと思う場合には、補償内容の上乗せを検討します。医療費が高い国・地域に旅行する場合は、傷害・疾病治療費用の補償を手厚くしたほうが安心です。

 

たとえば、アメリカの中でも飛びぬけて医療費が高いと言われるニューヨーク・マンハッタン区の医療費の相場は以下のようになっています。

 

種類       

料金

一般の初診料       

約150~300米ドル

専門医の初診料   

約200~500米ドル

入院室料               

約2,000~3,000米ドル/日

虫垂炎入院・手術(1日入院)   

約1万米ドル以上

歯科治療               

約1,000米ドル/本

参照:在ニューヨーク日本国総領事館「医療概要」

 

クレジットカード付帯の海外旅行保険だけでは足りなくなる可能性が高いと言えます。加えて、日本から家族が駆け付けるほどの事態になったら、救援費用(航空券代や宿泊代)もかかります。

 

補償内容を上乗せしたい場合には、海外旅行保険が付帯したクレジットカードを持つ人向けのプランを利用すると、別に海外旅行保険に入るよりも保険料を抑えられるため便利です。

 

たとえば、三井住友カードで扱っている海外旅行保険「ネットde保険@とらべる」の場合、1,810円(渡航先はハワイ7日間の場合)で、傷害・疾病の治療費用や疾病による死亡、弁護士費用についての補償を以下の図のように上乗せすることが可能です。

 

出典:三井住友カード株式会社「海外旅行保険「ネットde保険@とらべる」」

 

まとめ

 

健康に自信がある人でも、移動で疲れが溜まっている上に、普段とは食事や言葉が違う環境で旅行中に体調を崩すことは十分に考えられます。また、盗難などの犯罪に巻き込まれる可能性もゼロではありません。旅行を楽しむためにも、思いがけないトラブルにも備えた安心の補償を確保したうえで出かけましょう。