「外貨建て保険」は、資産形成の手段として有効?

資産形成/資産運用

保険会社の人に、今は外貨建ての保険がオススメと言われたんだけど、実際どうなのかな。

今すごく円安が進んでいるし、リスクがありそうだけど。

外貨建て保険って大丈夫なのか知りたいな。

 

「外貨建て保険」というと、「リスクがありそう」「仕組みがよくわからない」と思われる方も多いようです。
円安が急激に進む現状において、世界的に見ると、円の価値は下がっていますが、普段の生活では関係ないことと思われるかもしれません。
ただし、物価高騰の要因の一つでもあり、外貨で資産を持つことも対策と言えます。
今回は、外貨建て保険のメリットやデメリット、向き・不向き、注意点などを紹介します。

 

 

外貨建て保険のメリットとデメリット

 

■外貨建て保険の主なメリット

 

外貨建て保険の主なメリットは、以下の3つです。

 

1.円建て生命保険よりも高い予定利率のため、安い保険料で死亡保障に備えられる
2.予定利率の最低保証があり、外貨ベースでは資産形成として確実に増える
3.外貨の資産をもつことで、通貨分散ができる

 

現在の国内金利をふまえると、円建て保険よりも、外貨建て保険の予定利率の高さは魅力です。
予定利率とは、保険会社が保険料を決める計算の基となる数字で、予定している運用利回りのことです。
一定の保障を確保するために、予定利率が高ければ、契約者の支払う保険料は安くなります。
そのため安い保険料で死亡保障を備えることができます。

 

また、予定利率には最低保証があるため、その通貨での元本割れは回避できますし、運用がうまくいけば、さらに受取額が増えることも期待できます。
また、商品によっては解約した場合の返戻金は、設計書に記載されている金額が約束されています。

 

円安傾向の現状では円の価値が下がっていますので、円だけでなく、外貨で資産を持つことで通貨を分散し、資産の目減りを防ぐ方法として活用することができます。

 

 

■外貨建て生命保険の主なデメリット

 

次に、デメリットとして考えられるのは、以下の3つです。

 

1.為替の影響をうける
2.保険関係費用などの手数料がかかる
3.為替手数料がかかる

 

為替は、様々な要因で日々動いています。
そのため、為替変動のリスクがともないます。
例えば、毎月保険料を支払うタイプの契約の場合、円高であれば、円での支払いは少なくてすみますが、円安では、円での払込みは負担が大きくなります。

また、生命保険であるため、保険関係費用のコストがかかります。
この費用は、年齢や性別、商品等により異なるため、具体的な金額は明示されていません。

さらに、円貨から外貨、外貨から円貨に換える際には為替手数料がかかります。
契約や保険会社にもよりますが、多くの場合1ドルあたり0.15円~0.5円です。参考までに、為替手数料は、保険商品だけでなく外貨預金(銀行によって1ドル0.15円~1円など)でも同様に発生します。

 

 

外貨建て生命保険に向く人・向かない人

 

外貨建て生命保険に「向く人」と「向かない人」をまとめると以下のようになります。

 

■外貨建て生命保険に「向く人」

・ 為替の情報に左右されず、決めた期間コツコツと運用出来る人
 ・資産分散の考え方が出来る人
 ・投資先を選ぶことが苦手、面倒だと思う人(保険会社に運用を任せたい人)

 

■外貨建て生命保険に「向かない人」
・近い将来に資金を使う予定のある人
・為替の情報に一喜一憂する人
・短期間で大きな収益を狙いたい人

 

タイプ別に向き・不向きをあげましたが、あくまでも「保険」であることに留意すべきです。
もしもに備える保障を備えつつ、資産形成の手段としての有効性をどう捉えるかがポイントになります。

たとえば、NISAで資産形成を考えるのであれば、毎月の投資額はライフスタイルによって変更できますし、必要であれば引き出すことができます。
ただし、自分自身で運用先(投資先)を選ばなければなりません。

一方で、保険であれば、契約時に決めた保険料(投資額)を決まった期間払い続ければ、資産形成の実現が可能です。
費用の発生は、投資先を選ぶ時間や労力をかけずに保険会社に運用を任せる費用と考えることもできます。
つまり、自分自身がどのタイプに近いかが判断基準になるかと思います。

 

 

外貨建て生命保険の注意点

 

加入(申込み)時には、払込み期間について確認のうえ設定するようにしましょう。
解約にあたっては、市場調整(市場金利との差額を調整)や解約控除の適用により思ったよりも戻ってくる金額が少ないことがあります。

 

また、毎月保険料を払い込む契約の場合は、都度、為替の影響を受けます。
自分にとって無理のない範囲で保険料を設定しましょう。
一方で、一括で支払うタイプの契約の場合は、払込み時よりも受取り時に円高であった場合の為替差損は分割払いよりも影響を受けます。

 

最後に、満期や解約時に通貨選択や期間延長(据置)の可否についても確認しておきたいです。
その時点での為替状況によっては、外貨のまま保有するという選択があるとよいでしょう。
外貨から円貨へ強制的に交換される場合には、せっかくの通貨分散効果が薄れてしまいます。
時期をずらすか、外貨口座などでの受け取りなど等、出口戦略を考えておきましょう。

 

 

まとめ

超低金利が続く国内市況をふまえると、予定利率の高い外貨建て保険は魅力です。
そのため各保険会社でも多くの外貨建て保険商品が販売されています。
そのため、それぞれのしくみや特徴は異なり、また複雑でわかりにくいとも言えます。
セカンドオピニオンとして中立的なFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談することおすすめします。

 

外貨建て保険は、資産形成の手段の1つではありますが、ほかにも多くの選択肢があります。
メリットとデメリットを理解したうえで、自分にとっての有効性について考えてみてください。