なごみ家 夫婦の会話
今日子ども達が遊んでいて隣の家のガラスを割ってしまったの
ちゃんと謝って弁償しなくちゃならないね。
なにか保険に入っていたはずだから対象になるか確認してみるね。
2020年4月より東京都でも、これまで努力義務とされていた「自転車保険への加入」が義務化されました。全国でも各自治体で「義務化」が拡がりつつあります。
実は、新たに、「自転車保険」という保険に加入しなければいけない訳ではなく、必要なのは「個人賠償責任」です。
「個人賠償責任」とは?
日常生活におけるリスクは、さまざまな場面で起こりうるものです。故意でなくとも、相手にケガをさせてしまうことや相手の物を壊してしまうこともあるでしょう。法律上の賠償責任を負うことになってしまった場合に、治療費のほか、修理費用や慰謝料などの支払いを「個人賠償責任保険」で備えることができます。
対象となるのは、日常生活における偶然の事故
・自転車に乗っていて、歩行者と衝突し相手に怪我をさせてしまった
・子どもが遊んでいたボールが、近隣住居の窓ガラスを割ってしまった
・飼い犬の散歩中に、すれ違った歩行者を噛んでしまった
・自宅の洗濯機からの排水が、階下の住居の床を水浸しにしてしまった
・お店の高額な商品を落とし、壊してしまった
場合などが該当します。
なお、
・アルバイトでの配達中に、歩行者とぶつかり怪我をさせてしまった
・借りていたカメラを壊してしまった
・自宅で料理中、天ぷらの油が飛び、一緒に料理をしていた夫がやけどしてしまった
など、業務中や人から借りたもの、預かったもの、自宅での事故は対象になりません。
特約として付帯されているケースが一般的
個人賠償責任保険は、自動車保険や火災保険や傷害保険の「特約」として付帯するのが一般的です。
まずは、ご自宅にある保険証券を取り出し、特約欄をみてみましょう。
“個人賠償責任特約”が付帯されている場合は、すでに「加入済み」ですので、新たに加入する必要はありません。重複で加入しても、補償が手厚くなる訳ではなく、保険料のムダとなりますので注意が必要です。
家族全員が補償の対象
保険契約者が世帯主の名前でも、補償されるのは、同居のご家族全員(別居の未婚の子含む)が対象です。
※詳しくは、ご契約の保険会社ホームページ等ご確認ください。
高額な賠償額に備える必要性
自転車搭乗中の衝突事故により被害者が大きな障害を抱える事例では、被害者のその後の生活と被害に遭わなければ得られたであろう収入の金額を賠償額として支払うことになり、高額になるケースがあります。
未成年の場合は親の責任とみなされます。こうした“経済的負担”への備えはしておきたいですね。
加入中の保険に付帯がない場合には、現在の契約に中途付加することも可能です。
保険会社や担当者にご相談ください。
あらたに、自転車保険への加入検討もひとつです。
なお、個人賠償責任は、相手に対する補償であるため、転倒によるご自身のケガには対応していません。
ケガによる入院や通院で補償されるのは傷害保険です。