こどもが中学受験!塾代、家庭教師、ぶっちゃけ年間どれくらいかかるの?

家計/ライフスタイル子どものお金

会社の先輩の子が中学受験に向けて準備始めたけど、毎月お金がすごくかかるって言っていたよ。

塾に家庭教師にお金はかかるわよ。
でも本人が行きたいって言っているから希望は叶えてあげたいのよね。

 

 

大都市圏で過熱しているといわれる中学受験。
受験勉強や志望校選びには、学習塾や家庭教師などプロの手を借りるのが一般的です。
塾や家庭教師費用の相場や、選ぶ際に確認しておきたい費用などについて、筆者の経験も踏まえお伝えします。

 

 

いつから塾に通う?~低学年での入塾で気をつけること

 

中学入試の模試を実施している首都圏模試センターでは、2023年入試において、私立・国立中学受験者数は、過去最多の52,600名、受験率も最高の17.86%と推計し、首都圏の小学6年生の5人から6人のうち1人が受験した計算になると発表しています。

 

私立・国立中学校を目指す場合、まず選択肢のひとつとなるのが大手学習塾です。
本格的な受験カリキュラムがスタートするのは小学4年生で、塾の新学年は2月なので、3年生の2月から通塾するこどもが多数を占めています。
しかし、近年の傾向として、低学年から入塾させる家庭が増えているようです。

 

低学年は授業のコマ数が少ないため、月々の授業料が1万円程度で設定されており、他の習い事と同じ感覚で通塾をはじめるケースもあるようです。
しかし、教材費や夏期・冬期講習などの費用、さらには入会金や年会費・管理費などの諸経費がかかることもあり、合計すると思った以上に高額となります。
授業料は進級して授業のコマ数が増えるとともに高くなり、「1学年あがるごとに月謝が1万円あがる」とも言われています。
そのため、高学年になった際の費用を確認しておくことは、とても重要です。

 

 

大手学習塾の費用は、6年生では100万円超え!

 

学習塾の費用について、具体的にみていきましょう。

 

■大手塾
首都圏の大手学習塾で4教科(低学年は2教科)を受講した場合の費用について集計し、概算金額としてまとめました。

 

 

表からもわかる通り、高学年は費用負担が著しく増えます。
特に6年生は、模試が増えるほか、学校別の対策講座やGW・正月特訓などもあり、総額は100万円をはるかに超えます。
親子とも精神的にも肉体的にも大変な時期なので、せめて費用に関しては安心できるよう、できるだけ早く積み立てを始めるなどして資金を準備しましょう。

 

■中堅・個人塾
中堅塾・個人塾は、特定の層に特化した塾や得意分野をもった塾も多く、大手塾以上に特徴などを調べる必要があります。
費用は、大手塾に比べ抑えられる傾向にありますが、難関校に特化した塾などは、むしろ高額となります。これらの塾では、外部模試を活用することもあるため、塾以外に上乗せとなる費用を確認しておくことが大切です。

 

■その他の費用
その他の費用には、交通費や、塾によっては塾弁など軽食の費用があげられます。
また、低学年では、送迎費も考慮する必要があります。
両親が共働きの場合は、加えて、送迎付きの学童や民間の送迎サービス、自治体が運営するファミリーサポート利用料などが必要となる可能性があります

 

家庭教師の費用と選び方

 

家庭教師は、こどもの状況に合わせたきめ細かい指導、時間の有効活用などのメリットがあります。
家庭教師派遣までの流れは、家庭教師センターのカウンセリングを経て申し込み、希望する条件に合った家庭教師が派遣されるのが一般的です。
料金体系は、1時間あたり単価や、1コマ(90分や120分など)あたり単価で設定されます。

 

家庭教師の指導料は、中学受験に対応可能な講師は相場が高く、出身校や指導経験・合格実績によって幅があります。
首都圏の家庭教師について、時間単価に換算したボリュームゾーンの金額をまとめたので参考にしてください。
オンライン家庭教師の場合は、移動時間がないため割安に設定されており、単価を500円~1,000円程度差し引いて見積もってもよいでしょう。

 

次に、家庭教師の指導料を具体的にシミュレーションしてみましょう。
1時間あたり5,500円(税込)の家庭教師から、1回につき90分の指導を週1回または週2回受けた場合の金額を計算すると、次のようになります。

 

・週1回(月6時間)        月額3万3,000円、年額39万6,000円

・週2回(月12時間)      月額6万6,000円、年額79万2,000円   (いずれも税込額)

 

家庭教師一本で考える場合、低学年のうちは週1回としても、高学年で週2回となると、年額約80万円とかなりの負担となります。
加えて、同じ家庭教師でも受験年度の6年生は時間単価があがることが多く、さらに高額となります。
また、指導料のほか、入会金、サポート代などの月会費、家庭教師の交通費などがかかります。
家庭教師指導一本の場合は、教材費や外部模試の費用も見込んでおく必要があります。

実際のところ、平均的な収入水準の家庭では家庭教師指導一本は費用面でのハードルが高く、学習塾のフォローとして併用しているケースが多いように見受けられます。

 

家庭教師を選ぶ際は、信頼できる家庭教師センターを見つけることが先決です。
資料請求をして絞り込んだ後、実際に複数にコンタクトを取って比較検討するのがおすすめです。
こどもとの相性もあるため家庭教師の変更対応やフォロー体制がしっかりしているか、振替は可能かなど、サービス面も大切です。
家庭教師一本の場合は、カリキュラムの充実度、進路相談や受験情報の提供なども判断要素となります。

 

まとめ

 

中学受験にかかる教育費は、よく課金ゲームに例えられます。
お金をかけようと思えばいくらでもかけられますが、かければ必ず結果が出るものでもありません。
中学受験を決めたら、ゴールを設定するとともに、そのプロセスにかける費用を予算化しておくことが大切です。
思うようにいかず軌道修正や追加費用が生じることもありますが、もともとの予算が明確であれば、なし崩し的に資金をつぎ込んでしまうのを抑制できます。
くれぐれも、中学受験がすべてという思考に陥らないように心がけましょう。
中学受験が終わってからが、本当に教育費がかかる時期だということをお忘れなく