実はよく知らない「先進医療」をわかりやすく解説

家計/ライフスタイル

イキイキ家 両親の会話

保険の特約の先進医療特約ってなんだっけ?

治療費が高額のとき対象になる特約じゃなかった?

なんでも対象になるのかな?それとも決まった治療だけなのかな?

最初の説明のとき、なんとなく聞いたかもしれないなど、覚えてないわね。

きちんと調べて理解しておいた方が良さそうね。

 

医療技術の進歩は目覚ましく、ひと昔前は、命にかかわるとされていた病気が、今では、わずか数日で退院という事例も耳にします。自分自身や大切な人が、最先端の治療を受け、再び笑顔を取り戻せるよう願うものの、そこには、高額な治療費という「壁」があることも事実です。言葉は知っているけど、よく知らない「先進医療」について、わかりやすく解説します。

 

先進医療って?その特色は?

 

先進医療とは、一定の効果と安全性が確認された最先端の治療を、高度な技術レベルと基準をクリアした施設で受けることができる医療です。

 

先進医療として、厚生労働大臣が定める医療技術および実施医療機関は随時見直されます。2021年8月1日現在、84種類(保険医療に移行する可能性の高い先進医療Aが24種類あり、最新の情報は、厚生労働省のウェブサイトなどで確認できます。

 

また、先進医療の特色として知っておきたいのは、「先進医療は特別に混合診療が認められている」ことです。

 

混合診療ってどういうこと?

 

一般的な治療方法であれば保険の適用が認められているため、私たちが医療機関の窓口で支払うのは、公的医療保険制度のおかげで原則3割の負担です。

一方、厚生労働省が承認していない治療や投薬は、自由診療となり、保険が適用されず、治療にともなう検査費や病理診断など本来であれば保険対象となる医療費もふくめて全額自己負担になります。

 

繰り返しになりますが、先進医療は、厚生労働省が認めている治療方法であるものの、科学的証拠や費用対効果などの課題が残るため、保険適用とすることができていない医療技術です。課題が解決されれば保険適用になる可能性もありますし、否認される可能性もあるのです。つまり、一般的な診療と自由診療の中間的な位置づけと言えます。

 

現在の日本の医療制度では、混合診療は原則認められていません。

技術的、社会的な観点から保険適用にするかどうか判断が難しい「先進医療にかかる技術料」については、「先進医療」として、全額自己負担となります。ただし、公的な保険診療との併用が認められているため、一般の治療と共通する部分は健康保険の給付対象として、負担軽減(3割負担)されます。

 

なお、混合診療が例外的に認められているのは、前述の先進医療のほか、差額ベッド代や時間外診療、大病院の初診料などの選定療養(追加費用を支払うことを選択することで希望の治療やサービスを受けることが可能)があります。

 

たとえば、重粒子線治療という選択肢

 

先進医療として代表的なのは、重粒子線治療や陽子線治療といった技術名かもしれません。技術料は、種類や医療機関によって異なりますが、概ね200万円~400万円と言われています。

重粒子線治療は、放射線治療のなかでも、重粒子(炭素イオン)線を高速で照射することで、体の負担を抑えつつ、がん病巣に狙いを定めることが可能と言われています。

2021年8月現在、治療を行えるのは、国内で7施設のみです。

 

先進医療を受けるためには

 

先進医療は、一般的な診療を受けるなかで、患者が希望し、医師がその必要性と合理性を認めた場合に行われることになります。

まずは、治療を受けている医師や医療機関に相談してみることです。また、最近ではインターネットでの医療情報も参考になります。先進医療を行っている医療機関に、電話やメールで問い合わせてみるのも有効な手段です。いずれにしても、希望を伝えたうえで、紹介状を書いてもらうなど指示に従うのがよいでしょう。

 

保険で備える!先進医療特約は必要?負担額は?

 

全額自己負担となる先進医療の技術料は、療養の種類によっては高額になる場合もあり、医療保険での保障があれば、費用を気にすることなく安心して最新の医療を受けることができます。保険会社によりますが、月あたり150円程度と比較的手軽な負担で備えられるため、付帯することをおすすめします。

 

まとめ

 

自分自身もしくは大切な人が大きな病気に罹患した場合には、可能な限り、最新で最適の治療を受けたいものです。さまざまな治療方法や術式があるなかで、先進医療の選択ができれば心強いでしょう。再び笑顔を取り戻せる可能性は高まります。しかしながら、高額かつ順番待ちであることも理解しておきたい現実です。

なお、先進医療を受けることが最適とは限りません。その方にとって、部位や身体への負担といった「適応」について担当医と相談することで、一般的な治療が最適であるケースも大いにあるようです。「先進医療」という単語だけが一人歩きして、過度な期待をもつことに注意が必要です。

 

自己負担で高額な治療をするために、保険が使えれば安心に繋がります。いざという時に経済的負担をサポートしてくれる保障についても準備しておきたいですね。

 

0