ワクワク家妻となごみ家妻の会話
友達に双子が生まれて、嬉しいけどお金が2倍かかるって言っていたの。
双子は大変だけど、楽しいことも2倍あるよ。確かにお金も2倍かかるけどね。でも自治体からの支援もあるよ。
子育ては何かとやることが多くて大変ですが、双子ともなると同時並行で進めなくてはいけない分、さらに大変です。また、高校・大学など進学時には2人分の学費を出すことになるなど経済面での大変さもあります。
肉体的・経済的な負担を軽減するためには、支援制度を活用しましょう。今回の記事では、双子の子育て支援制度について、地方自治体が実施しているものを中心に紹介します。
住んでいる都道府県、市区町村によって異なる
利用できる双子の子育て支援制度は、自治体によって異なります。ここでは、国内の地方自治体が実施している双子(多胎児)の子育て支援制度をいくつかピックアップして紹介しましょう。
<無料妊婦検診の回数追加(京都府宇治市)>
京都府宇治市では、双子を妊娠している場合、追加の基本健診と超音波検査が無料で受けられます。双子などの多胎妊娠では、流産や妊娠高血圧症候群などのリスクが高くなるので、厳重な管理が必要になるためです。
本来は基本健診が14回、超音波検査が4回まで無料(公費負担)のところ、それぞれ20回、7回まで拡大されます。
<タクシー利用代金の一部助成(大阪府大阪市)>
大阪府大阪市では、双子や三つ子を育てている家庭に対し、ユニバーサルデザインタクシーの利用料の一部助成を行っています。0歳から2歳までの双子や三つ子を育てている家庭が対象です。申請を行うと受け取れる利用券を使ってタクシーに乗ることで、助成が受けられます。
<多胎児家庭ホームヘルプサービス事業(兵庫県神戸市)>
兵庫県神戸市では、多胎児家庭ホームヘルプサービス事業として、以下の条件を満たす過程にヘルパーの派遣を行っています。
- 4歳未満の双子や三つ子を育てている
- 体調不良等の理由で家事や育児が困難
なお、年間の利用回数の上限は以下の通りです。
- 0歳児:48回/年(利用期間:1歳の誕生日の前日まで)
- 1~3歳児:24回/年(利用期間:その年齢の間)
利用料は1回(2時間以内)1,600円と民間のヘルパー派遣よりはかなりお手頃です。
兄弟がいる場合は多子世帯向け支援制度も使おう
双子以外にもお子さんがいる場合、多子世帯(子どもが3人以上いる世帯)向けの支援制度が利用可能です。
たとえば、埼玉県さいたま市の場合、以下の多子世帯向けの支援制度が設けられています。
<さいたま市多子世帯利用者負担額軽減事業>
認可保育所、認定こども園、地域型保育所を利用する子どものうち、家庭における第3子以降にあたる0~2歳児の子どもであれば、利用者負担額(保育料)が全額免除されます。
<ナーサリールーム・家庭保育室の保育料軽減事業>
ナーサリールーム・家庭保育室を同一世帯のきょうだいで利用している場合、保育料の軽減が受けられます。
<市営住宅の抽選・入居における優遇措置>
3人以上の18歳未満の子どもと同居している世帯については、市営住宅の入居申込の抽選にあたり、当選確率の優遇が受けられます。
また、入居にあたって家賃の減額が受けられるケースもあるため、事前に確認しましょう。
加えて、以下の埼玉県が実施する多子世帯向け支援制度も利用可能です。
<多子世帯応援クーポン「3キュー子育てチケット」>
第3子以降の子どもが生まれた世帯を対象に、5万円分のチケットを配布しています。
チケットは、県内の提携施設での物品の購入やサービスの利用料の支払に充てることが可能です。
<多子世帯応援ショップ>
多子世帯である家庭向けのサービスで、協賛店舗で子どもの年齢が分かる書類を提示すると、割引などの優待が受けられます。
きょうだいで学費が安くなる学校がねらい目
お子さんが高校・大学に入学する際の話にも目を向けましょう。学費をできるだけ抑えたいなら、きょうだいで在籍することで学費の減免が受けられる制度を設けている学校がねらい目です。
たとえば、山梨県甲府市にある駿台甲府高等学校では兄弟在籍控除制度が設けられています。同校および系列校である駿台甲府小学校・中学校も含め、2人以上の児童・生徒が在籍している場合は、2人目以降の生徒について、授業料が20%減額される制度です。
また、都立高等学校や都立中等教育学校(後期課程)でも、多子世帯における授業料支援を行っています。23歳未満の子どもが3人以上いる世帯の子どもが、都立高等学校や都立中等教育学校(後期課程)に通う場合、授業料等が2分の1に減額される制度です。なお、都立以外の国公立高等学校等に通う場合も、授業料の支援が受けられます。
まとめ
ここで紹介した以外にも、全国の地方自治体ではさまざまな制度を設け、双子をはじめとした多胎児や多子世帯の支援を行っています。しかし、これらの支援制度は、自分たちから申請しないと利用できないことがほとんどです。双子が生まれる予定がある場合は、一度市区町村役場などで話を聞き、利用できそうな制度および手続きを調べておきましょう。