投資信託を始めてみたいけど、資金の余裕がないのよね……
少ない金額でも長期的に運用すれば資産形成できると思うよ。
そうなの?
30年間つみたてたらいくらになるのかな?
2024年から始まった新しいNISA制度は、これまで投資をしてこなかった人にとっても、始めるよい機会と言えます。
運用期間の制限が撤廃されたことで、長期間の運用により、少額の投資でも着実に資産形成が実現します。
今回は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」への投資を例に、30年間投資を続けた場合のシミュレーション結果を紹介します。
目次
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは、三菱UFJアセットマネジメントが提供するインデックスファンド「eMAXIS(イーマクシス)」シリーズの一つです。
「オルカン」の愛称で親しまれており、投資初心者の方にも人気があります。
eMAXIS Slim 全世界株式の特徴は、大きく分けて以下の3つです。
・ 1本で日本を含む先進国や新興国の株式に分散投資できる
・ 運用コストが業界最低水準である
・ iDeCoやNISAに対応している
eMAXIS Slim 全世界株式は1本で世界中の株式に投資できるため、欧米や国内など1つの地域に投資するよりもリスクを分散できるのがメリットです。
また、販売手数料が0円、信託報酬率(税込・年率)も0.05775%と運用コストが業界最低水準に抑えられています。
さらにeMAXIS Slim 全世界株式は、iDeCoやNISAに対応しています。
運用益が非課税になるため、投資の際にはあわせて活用するのがおすすめです。
なお、これからiDeCoやNISAを始める方はぜひ以下の記事も参考にしてください。
「iDeCoの口座どこで開いたらいい?」
「新NISAを始めたい人必見!NISA口座ってどうやって開設するの?」
毎月1万円、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に投資したら30年後いくらになる?
これから投資を始める方の中には、「少額の投資で資産は増えるの?」と疑問をもつ方もいるかもしれません。
そこで今回は金融庁の「資産運用シミュレーション」を活用して、eMAXIS Slim 全世界株式に毎月1万円を30年間投資した場合の運用成果をシミュレーションしてみましょう。
なお、インデックス投資信託の過去平均利回りは3〜8%のため、今回は想定利回りを「5%」としています。
シミュレーション結果は、以下のとおりです。
引用:金融庁|資産運用シミュレーション
※計算結果は小数点以下を四捨五入しています。
※年一回の複利計算をしています。
30年後の資産は「832万3,000円」となりました。
表からも運用収益が投資年数ごとに増加し、30年間の投資額360万円に対して、最終的に「472万3,000円」の利益が出ていることがわかります。
あくまでも運用がうまくいき、想定どおりの利回りが維持できたらという仮定におけるシミュレーションですが、「資産が増える」ことは理解できるかと思います。
投資では運用で得た利息を再び投資することで、利息が利息を生む「複利」も増やす手段として効果があります。
投資期間が長いほど複利効果は大きくなるため、1ヶ月あたりの投資金額が少なくても大きな資産を形成できるのです。
投資は無理のない金額で、状況に応じてつみたて額を変更しよう
先述のとおり、毎月1万円の投資でも長期間運用し続けることで大きなリターンを期待できます。
ネット証券では100円からといった少額のつみたてもできるため、大きな金額を投じるのが不安な方はワンコインから投資を体験してみるのもおすすめです。
さらに、iDeCoの運用している場合は年1回、NISAの運用商品として購入している場合はいつでもつみたて金額を変更できます。
家計に余裕があるときはつみたて金額を増額し、反対に教育資金など出費が多い時期は減額するなど調整するとよいでしょう。
まとめ
今回は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」へのつみたて投資を例に、少額投資のシミュレーション結果を紹介しました。
毎月1万円程度の投資でも長期間運用すれば、リスクを抑えつつ安定的に資産を増やせます。
つみたて金額は後から変更できるため、最初から高い金額を設定する必要はありません。
iDeCoやNISAなど節税しつつ資産運用できる制度も活用しながら、無理のない範囲で投資を始めてみてはいかがでしょうか。