ワクワク家 夫婦の会話
子どもが2人になって、買い物や移動も大変になったから、車が必要かなって思うけどどう思う?
確かに車があれば、買い物も楽になるだろうし、お出かけもしやすくなるだろうね。
ただ気になるのは車の金額と維持費なのよね。駐車場代もかかるし。
他にも税金や自動車保険も必要になるね。
そうなのよね。すると、車を買うよりもカーシェアを使った方が経費はかからないかもしれないね。
ここ数年で「シェアリングエコノミー」というワードが浸透しつつあり、時代のながれを感じます。モノや場所、サービスを「必要な時に」「必要な人が」「必要なだけ」シェアすることのできる新しい経済の形態です。その代表的なサービスのひとつが「カーシェアリング」かもしれません。自家用車との比較、実際にかかる費用、メリットやデメリットについて考えてみましょう。
カーシェアリングに必要な費用
カーシェアリングを利用するための費用として、初期費用として会員登録料のほか、継続的に月額の基本料金が必要です。
また、利用時には利用料がかかります。車種、使用する時間や時間帯、走行距離によって単価や金額が変わってきます。
ガソリン代や駐車場代の負担がないことは、カーシェアリングの魅力といえます。
サービス提供会社により初期費用や月額が抑えられているが時間当たりの単価が割高な場合や、月額基本料金が高いが単価が抑えられているなど、料金体系に特色があるため、さまざまな観点から検討したいところです。
自家用車の保有で必要な費用
一方、自家用車を保有する場合には、まず車両の購入費用がかかるとともに、さまざまな維持費用が必要です。
■初期費用
・車両本体価格+付属品、装備
・税金(環境性能割、重量税など)
・販売、手続きにともなう手数料など
■維持費用
・ガソリン代
・駐車場代
・金利負担(ローンで購入の場合)
・任意の自動車保険
・車検代(+自賠責保険、重量税など)
・メンテナンス費用
駐車場代については、5千円程度から6万円(それ以上の場合もあり)など、エリアによって幅があるようです。首都圏では、車を利用する頻度が少ない割に、駐車場代が高くなってしまうので、マイカー所有者にとってはつらい状況になっています。
自家用車とカーシェアリングでは、どちらがオトク?
- 週末に家族で出かける際に車を使いたい、使用頻度はそれほどでもないAさんの場合
週末 スーパーへの買い出し 2時間(1760円)×4回)×12 → 8万4480円
月1回 家族でレジャー・ショッピングなど 6時間(4290円)×12 →5万1480円
年1回 家族旅行3日間(往復8時間、走行距離300㎞)→2万4600円
年間で16万560円
*月額基本料金は、利用料金に充当され、毎月利用継続ならば、実質0円となります。
*タイムズカーシェア利用を想定します。
- 平日は短時間、週末も車ででかけたいBさんの場合
平日 30分(440円)×20日(平日)×12 → 10万5600円
週末 6時間(4290円)×4週×12 → 20万5920円
年間で31万1520円
- たとえば、アクア(トヨタ)を購入した場合
初期費用として、車両価格198万円(消費税込)に税金や諸費用を含めて230万円と見込みます。10年間保有したとすると、年間23万円の計算になります。
維持費用として、ガソリン代1万円/月、駐車場代2万円/月、自動車税3万500円/年(2021年1500cc)、任意自動車保険1万円/月とすると、
年間で51万500円、初期費用分と合わせると74万円を超えます。
車の利用頻度の少ない家庭ならば、カーシェアリングで年間50万円以上節約できることになり、毎日利用するBさんと比較してもそれほど変わらないことがわかります。
当然ながら、購入する車種や駐車場代相場により、大きく金額が変わりますが、初期・維持費用ともに、カーシェアリングの利用がオトクと言えるでしょう。
現在、自家用車を保有しているのであれば、年間の利用実績とコストを再度確認して、車庫や駐車場に眠っている時間が多いのならば、思い切ってカーシェアリングに変えるという選択肢も有効でしょう。
逆に、コスト面や年間の走行距離から、引き続き、保有し続ける選択肢もあるでしょう。
カーシェアリングだけでなく、旅行など数日にわたる場合には、レンタカーを利用した方が金額を抑えられる場合がありますので検討してみてください。
遠方に旅行にいった際に、カーシェアリングを利用することも可能です。現地までは電車や飛行機を利用して、現地での観光はカーシェアリングを利用するといった柔軟な使い方が可能なことも魅力です。
駐車場代を考慮する必要のないカーシェアリングを利用するのであれば、「住まい探し」にも選択肢の幅が広がるため、住みたい場所、希望する物件が選びやすくなるかもしれません。
まとめ ~ライフスタイルにあわせた選択を!!
このように、カーシェアリングは、費用面はもちろん、費用面以外にもメリットもありますので、具体的に検討してみてはいかがでしょうか。
上手に利用すれば、年間でかなり費用を浮かすことができるかもしれません。
今回は、お金の面から「カーシェアリング」を検討してみましたが、「自分らしい空間を楽しみたい」「思い立った時に運転したい」「返却時間に焦りを感じたくない」など、人それぞれに価値観は異なります。また、お子さまのいる家庭では、突発的な発熱やケガで夜中に医療機関を受診したい場合に、あいている車やステーションを探す時間がもったいなく感じることもあるでしょう。親が高齢な場合も同様かもしれません。
それぞれの価値観やライフスタイルも考慮したうえで、自分自身にあった選択をしたいものです。