ワクワク家 兄夫婦の会話
これから子どもの教育費も今までよりもかかるようになるけど、今の貯金のペースで大丈夫かしら?
そうだね、他の家はどのくらい貯金しているのかな?仲の良い人でも貯金金額は聞けないよね。
うちは平均よりも多いのかな?少ないのかな?
結婚して子どもが生まれると、日々の生活だけでなく、子どもにかかる生活費や教育費が必要になります。また、マイホームを購入したいと思えばある程度貯金をしておかなければなりません。
さらに近年では年金に対する不安があり、若いうちから老後の資金を心配する方も増えてきました。
同じような家庭ではどのくらい貯蓄をしているのか、このままの貯蓄ペースでいいのか不安に思う人もいることでしょう。
そこで、20代30代40代夫婦の実情をもとに考えてみましょう。
目次
気になるとなりの貯蓄額
自分は自分、他人は他人と思っていても、やはり、ほかの家庭がどのくらい貯蓄しているのかは気になるものです。
子どもの学校が同じで、利用しているスーパーやよく行くお店も同じ、同じような生活をしているはずだから貯金も同じくらいかなと思っていたら、自分たちより先にマイホームを手に入れて驚いた、なんて経験はありませんか。
もっとも、貯蓄額や収入などのお金の問題はお互いに尋ねにくいものです。
同世代や先輩世代の夫婦がどのくらい貯蓄をしているのかを見ていきましょう。
ここでは、家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2019年)をもとに確認していきます。
20代夫婦の平均貯蓄額は165万円、毎月の貯蓄金額5万6000円
20代の夫婦の貯蓄額の平均値は165万円、中央値は71万円でした。
中央値というのは少ない方から順番に並べていき、ちょうど真ん中に位置する金額のことです。平均値と中央値に開きがあるということは、金融資産を持っていない人はや平均金額以下の人が多いということもわかります。
一方、20代で700万円以上の貯蓄がある人もいます。
年代別金融資産保有額(2人以上世帯)
※金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査(2019)より筆者作成
20代の手取りが一番多い収入をみてみると、300万円から500万円が一番多く、ついで500万円から750万円になっています。平均値と中央値は大きく離れていないので、20代の平均手取り年収は約450万円くらいです。
また、平均手取り年収300万円から500万円での平均貯蓄率は10%から15%のため、20代では1ヵ月3万7000円から5万6000円くらいが目標と言えるでしょう。
年代別手取り年収(税引き後)
※無回答は含まず
※金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査(2019)より筆者作成
30代夫婦の平均貯蓄額は529万円、毎月の貯蓄金額は6万6000円
30代の保有金融の平均は529万円、中央値は240万円でした。30代は20代と比べてどこかに集中するわけではなく、まんべんなく金融資産を保有していることがわかります。また、30代になると1000万円以上ある家庭も増え、平均を押し上げている印象もあります。
平均手取り収入500万円から700万円の平均貯蓄率も10%から15%が多く、30代では1カ月4万4000円から6万6000円くらい貯蓄していることがわかります。
年代別金融資産保有額(2人以上世帯)
※金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査(2019)より筆者作成
年代別手取り年収(税引き後)
※金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査(2019)より筆者作成
40代夫婦の平均貯蓄額は694万円、毎月の貯蓄金額は8万7000円
40代の保有金融資産の平均金額は694万円、中央値は365万円でした。40代になると1000万円以上の資産を持っている人が20%を超え、5人に1人いることがわかります。また、300万円未満の人も20%以上、金融資産を保有していない人を含めるとなんと約40%にもなります。40代になってくると、金融資産を持っている人といない人の差が広がってきています。
平均手取り年収からみる貯蓄率も10%〜15%が多いため、1カ月4万8000円から8万6000円くらい貯蓄していることになります。
しかし、40代は子供の教育費もそれまで以上に負担が大きくなる時期でもありますので、貯蓄ができないという家庭の話もよく聞きます。40代は無理をしないように老後へ向けての貯蓄が必要な年代にもなります。
年代別金融資産保有額(2人以上世帯)
※金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査(2019)より筆者作成
年代別手取り年収(税引き後)
※金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査(2019)より筆者作成
まとめ
20代30代40代夫婦別の貯蓄額の平均値と中央値、毎月の貯蓄額の目安額を見てきました。
それぞれのご夫婦の事情や働き方、家族構成やライフスタイル、貯めたい目的や目標額なども異なりますので、平均値より高いから安心、低いからダメと決めつける必要はありません。
とはいえ、突然仕事を失うことや病気になって働けなくなることもあります。
そんなとき、生活をさせるのはやはり、貯蓄です。貯蓄をほとんどしていない方は、まずは同世代の貯蓄金額を目標にしてみましょう。毎月、少しでも貯蓄できる家計に見直して、
貯蓄を増やしてきましょう。